無味と絶品

ポーランド/クラクフ

 前日の疲れからか、昼前までとめどなく眠り続けていたようだ。10人部屋のドミトリーに泊まっているのだが、昨夜時点では自分一人だけだったので、完全無欠の貸切状態。なんのストレスもなく眠ることができたのである。
 今日はクラクフの旧市街の全貌を明らかにすべく練り歩くことを決意。以下はクラクフ旧市街の地図である。

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 ARSホステルの位置から北にある緑色で囲まれているところがクラクフ旧市街である。ARSホステルのすぐ左上にあるのがヴァヴェル城であり、そのヴァヴェル城を囲む城壁が、北の旧市街もついでに取り囲んでいる様子。ちなみにARSホステルの南側はユダヤ人街となっている。このように見るといとも簡単に位置関係を把握できてしまった。昨夜の苦労はどうしたものか。

 さて、なにはともあれ腹ごしらえだ。暖かくて居心地のいいホステルから出るのを惜しみつつ、真冬の東欧(中欧?)の街へ。ほどなくして道路の傍らにベーグル売りを見つける。2ズロチとかだった気がする。安いし、朝食にはぴったりだ。

 が、、、

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 無味であった。これほどまでにパンの形に細工を施しておきながら、無味であった。
 ベーグルはポーランド発祥との説が有力であるにもかかわらず、無味であった。
 いや、そもそもこのベーグルに甘さやスパイシーさを期待していたのは自分だけだったのではないか。
 おそらくこのベーグルだけが無味であって、無味でないベーグルもあるのだろう。

 そんなことを考えてもこのベーグルに味が付くことはない。
 これで我慢するのだ。

 歩を進めるうちに、理解に苦しむ標識に遭遇。
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 距離の桁がおかしい。LA SERENAまで13200kmってなんだ。CUSCOまで11300kmてなんだ。なんなんだいったい。

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 冬のクラクフの街はどこかものかなしげである。
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聖ペテロ・パウロ教会

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市街に入り徐々に活気が出てくる。
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かの有名な織物取引所

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その前に佇む詩人アダム・ミツキェヴィチ
ショパンと並ぶポーランドを代表する芸術家である。

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古都というだけあって、やはり趣がある。華やか過ぎないところが割と好きだ。

 そうこうしているうちに、またお腹が空いてきた。ただ今回ポーランドの食事に関しては全く情報を持たなかったため、何を食べれば良いのか苦心した結果、マクドナルドにて食事を済ませるという暴挙に出た。
 マクドナルドは相変わらず、その国の物価の影響をそこまで大きく受けない安定的な価格で、若干の国の個性を付加しつつそれなりのものを提供する。ただ、ホステルの料金や、昨夜食べた菓子パン、今朝のベーグルの価格を考えると、この国でマクドナルドで食事をすることは合理的ではない。マクドナルドでの一回の食事≒ARSホステルの一泊の料金である。そのような観点から、マクドナルドでの食事は暴挙に等しいのだ。

 さてさて、城壁内の旧市街は一通り見た。けれども全貌は明らかにしていない。というよりも明らかにしないことにした。なぜなら後4日間もクラクフに滞在するからだ。今全貌を明らかにしてしまうと、おそらく2日間ほどはホステルでごろごろすることを余儀なくされるだろう。

 そうは言っても時間があるので、ヴァヴェル城に足を踏み入れることに。

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入り口

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城内部

 お城の中もちょっとした街のようになっていて、ドイツなんかによくありがちな、どでかい尖塔のある城とは違う。

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大聖堂

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中庭

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ショパン大先生の彫刻があった。

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ヴィスワ川を見下ろす。

 城内部を見ても時間が余ったので、とりあえず対岸から望むヴァヴェル城の全貌を明らかにしておいた。

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 写真で見たヴァヴェル城は、春の景色に色づいていたけれども、冬のヴァヴェル城もこれもまたよし。自分のなかにある中世のさびしげなイメージと、荘厳さをそのまま表現しているように思う。

 ヴァヴェル城の全貌を捉えたあと、急速にあたりは暗くなり、今日の探検はここまでとして宿に帰る。宿に帰る途中にスーパーに寄りたかったので、昨日行ったスーパーにまた足を運び、ハムを買おうと、併設されているハム売り場にいく。

 見るからにうまそうなハムの塊があり、地元の方がそれをスライスしてもらっているのを見て、同じようにしてもらうよう店のおばさんに話しかけるも、やはりまったく英語が通じない。「それのハーフサイズでいい」というコミュニケーションすらままならない。向こうからしたらアウェイの地で意味不明な言葉を並べる意味不明なアジア人だという認識だろうか、最終的には逆ギレをするかのように肉塊をとめどなくスライスし始めた。「ストップ!」という言葉もかけられないほどに、私と肉屋のおばさんの関係はその一瞬で悪化していた。スライスし終わり、積み上げられたハムの高さは10センチ近くにも及んだ。

 仕方なくそれを受け取り、チーズやパン、ビール、果物などとともにハムの値段を気にしながらレジへと向かう。しかし完全に杞憂だった。600円程度で済んだのだ。

 ポーランドの物価はやはり安い。

 スーパーからの帰り道、少し遠回りをして、宿付近のユダヤ人街を通ってみる。

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ダビデの星とヘブライ文字。

 明日はアウシュヴィッツへ。

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ハムは絶品であった。

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