ベルベルジャパニーズ

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モロッコ/マラケシュ

 マラケシュ新市街に降臨した我々は、ひとまずメディナへの行き方を調べる。
 ヨシオカさんは翌日、エッサウィラに行くから新市街に泊まるというので、ここでお別れとなった。神の国マラケシュを拝まないのも勿体無い気がするが、旅は人それぞれである。その人の選択をとやかく言うような義理は誰にもないのである。
 残された私とヨシコさんの二人で、フナ広場付近にある宿「ホテルメディナ」を目指す。ここでヨーコ氏とキョーコ氏と落ち合う予定だ。
 人通りの少ない新市街の幅の広い道を、オレンジ色の街灯が連なって遠くの方まできらきらと照らし出していた。夜になると真っ暗になる砂漠や渓谷と違い、都会の怪しい雰囲気を漂わせていた。

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 モロッコ全土において言えることであるが、旧市街は高い城壁に囲まれており、中に入るには幾つか設置されている門を通る必要がある。そのため、壁の中と外とでは人通りなど含め、えらい違いがある。
 オフラインマップを駆使して約20分ほど歩き、ようやく旧市街の入り口に到着した。

 迷路のように入り組んだ路地を通るので、ホテルメディナを探す作業は困難を極めるのではないかと予想されたが、ホテルはフナ広場裏手の安宿密集地帯にあるので、看板を見れば意外とすぐに見つかった。

 中に入ると例のお姉様方が待っていた。4日ぶりの再会であるが、なんだかもう懐かしい。私は嬉しくなって飛びついたりはしなかった。連日の買い物でやや疲れを見せている模様だったが、その眼差しだけはギラギラしていた。

 ちなみにヨーコ氏とヨシコさんは顔見知りだったようだ。旅人はなぜかこうしてどこかで繋がっていて、不思議だなあと思うことがよくあるのだ。

 宿を予約していたわけではないので、フロントにいたなぜかオネエ寄りのお兄さんに今日から泊まれるかどうか尋ねると、空きはあるということだった。ハイシーズンにもかかわらず安宿はどこも割と空いている感じだった。

 お姉様方の事前情報によると60DHくらいで泊まれるということだったので、シングルルームの値段を聞くと、なぜかオネエ寄りの口調で「1泊120DHだよ〜♡」などとのたまう。よくわからないのでここから価格交渉に入る。買い物だけでなく宿も交渉できるので楽しい。ヨシコさんは何かのパンフレットを取り出し、ここに60DHって書いてあるよと言ってオネエ兄やんを説得する。

 オネエ兄やんは「今はハイシーズンだから料金は2倍だ」とわけのわからないことを言っていた。これだけ空き部屋があるということは需要と供給のバランスから見て価格は下がるはずである。安い値段でも泊まってくれる客がいるだけで儲けものだという当たり前のことを前提としながら話を進める。値切り大好きお姉様方2人も参戦してくれて、最終的には3泊で200DHという価格に落ち着いた。恐るべし、大阪のおばちゃん。

 ようやく腰を落ち着けることができた私は、空腹を満たすためにフナ広場へと出かけたか、想定外のお祭り騒ぎを目の当たりにし、そっと宿の付近まで戻り、近くの肉サンド屋で夕食を済ませることにした。

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 イミルシルからノリでずっとジュラバを纏っていた私は、フナ広場へ姿を現した途端、モロッコ人たちの視線を一点に浴び、「ヘーイ!ベルベル〜!」と笑いながらもてはやされた。その状況下から逃れるべく肉サンド屋へ行くと、そこにいた男に「ベルベルジャパニーズ!」とこれまたもてはやされた。まさにここでかの有名な「現地に馴染むにはまずは形から」という諺が生まれたのである。しつこく絡んでくる輩も多いが、この格好をしている限り愛されそうだ。

 よいではないか、マラケシュ。余は非常に気分がよい。

 我が本領発揮は明日よりぞ!心して待っておれい!

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